活動している側は合法的にやっただけにもかかわらず、当局が過剰に反応することも増加すると思われる。「国策○○」という報道が多いのは気にかかる。実際、新聞報道によると、フリーター労組が行った渋谷の麻生総理邸見学ツアーの場合、参加者は「ただ歩いていただけ」という意識しかないにもかかわらず、逮捕者が出るなど、あたかも非合法化のイメージさえあるだけに、警察庁が今後どのような対応をとるのかが注目される。もしかしたら、5年後には警察白書で「非正社員派の活動」という項目でも立てられて、克明に活動がウォッチされている可能性も否定できないだろう。
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最後に、非正社員の怒りが合法的に組織化されても、非合法化されたままでも、様々な政治運動、ボランティア運動、市民運動だけでなく、やがて多くの人々を惹きつけていく可能性が高いことを指摘しておくことにしよう。なぜなら現在、日本の労働運動の多くは茶番と思われているからだ。正社員の労働組合である「連合」は、このご時世に賃上げを要求している。身分保障がある公務員の組合である「官公労」は、相変わらず説得力のない公務員擁護論を展開している。共産党系労組のプチブル(プチ・ブルジョア)ぶりも相変わらずである。かつての共産党と異なって、彼らの活動が命がけであると思っている人は少ないだろう。それに対して、非正社員の労働運動は世間の関心・注目・同情を引き出す可能性が強い。なぜなら、彼らは「新しい貧困層」だからである。政府や既存政党とは縁もゆかりもない「既得権のない貧困層」「既得権のない反体制」である。そのため、政治信条・思想を超えて、多くの人の支持を集めることもできるし、マスコミを上手く使えば、派遣村のように、運動に対する理解を深めることもできるだろう。